秋田で地方紙は生き残れるか?ローカルメディアの資産と価値

高橋慶彦


MACHI LOG 東北編集長

秋田県人であれば、誰もが知っている「秋田魁新報」。

魁新報は、秋田県内で高い普及率を誇る地方紙だ。県内の世帯数に対する普及率を見ると、大手新聞社が僅か数パーセントであるのに対し、同紙の普及率は約54%。他紙を圧倒している。

しかし、人口減少・若者の新聞離れなどの影響を受け、他紙同様に厳しい戦いを強いられている。2016年4月から電子版の購読サービス提供を開始した同紙が、今月から新たな挑戦をスタートした。

売れる地方紙の価格ライン

2017年10月、秋田魁新報社が新たなテレビCMを公開した。

全国民謡大会への出場経験を持つ同社の女性記者が、演歌に合わせて「好きな、好きなニュースが、1本・10本・30本」と歌い、新たな電子版購読サービスをPRする動画だ。

同社は、新たな電子版専用サービス「ウェブコース」の展開を開始した。このサービスでは、全文閲覧可能な有料記事の本数に応じて、料金を段階的に設定している。

【閲覧可能な有料記事数】
□Sコース(月額無料)1日1本
□Mコース(月額540円)1日10本
□Lコース(月額972円)1日30本

大手新聞社との比較

電子版を提供している日本経済新聞や毎日新聞の場合、無料会員が全文を閲覧できる記事数は月間10本まで。それ以上の記事を読む場合は、月額3000〜4000円台の有料会員になる必要がある。

今回の取り組みは、ローカルでの生き残りをかけた、地方紙の新たな挑戦の1つと言える。

収益モデルをどう変革するか

新聞というメディアは、購読料に加えて、紙面における広告収入が事業基盤の1つとなっている。

しかし、大手新聞社ですら、購読数の減少とネット広告の成長に伴い、新聞広告は減少傾向にある。衰退する地元企業が多い地方においては、更に厳しい現実がある。

これまで地域から必要とされ続けてきた地方紙が、地域の人口が減少する中で今後も生き残るためには、新たな収益モデルを構築する必要があるだろう。

ローカルメディアの資産と価値

長い年月をかけて地域の情報を発信してきた地方新聞社には、膨大な量の「地域の情報」が蓄積されている。これは、非常に貴重な資産だ。

これまで地域の中に対して発信してきた情報を「地域の魅力」に変えて、地域の外へ発信できないだろうか。

実際、数年前から、地元の特産品を活かした商品開発や地域の観光資源を活かしたインバウンド誘客を目指し、先駆的に動いている地方新聞社も存在する。

地域基盤としての地方新聞社

地域の人たちへ情報を届けるだけでなく、地域の人たちと共に地域の外へ情報を発信し、地域に新たな価値を生み出すという役割を担えれば、地方新聞社は地域にとって更に必要な存在になり得る。

地域の人々が誇りを持って笑顔で暮らすため、地域内の様々な領域でパワーを有する地方新聞社だからこそできることが必ずある。


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