MACHI LOG 編集部


MACHI LOG staff

今、時代の変化の中で、多様な働き方が拡大しつつある。

どのように働くか・生きるかを考える上で、どのような人たちとつながり、どのような人たちと共に行動を起こすかが、非常に重要なこととなる。

ここで、1つの仮説に注目したい。それが、スタンフォード大学の教授であるマーク・グラノヴェッター氏が、1973年に提唱した「ウィークタイズ理論」だ。

家族・親友・同僚などの社会的につながりが強い人々よりも、社会的つながりが弱い人々から、新規性の高い価値ある情報がもたらされる可能性が高いという説である。

前回に続き、「働き方改革」と題して、全国で人財育成・地域ブランディングに取り組む、地域プロデューサーの齋藤潤一氏にお話を聞いていく。

地域づくりは1人で戦うな

――
齋藤さんは、チームの重要性を話されますが、それはなぜですか?
齋藤
地域づくりにおいて、1人で戦うということはやめた方が良いです。1人で戦っていると、ものすごく孤独になるし、心が折れることもあるからです。

ウィークタイズ理論:弱いつながり

――
どうすれば、良い仲間を見つけられますか?
齋藤
ポイントは、弱いつながりです。スタンフォード大学の教授が提唱した「ウィークタイズ理論」に注目しています。
 
僕は、同じ志を持つ仲間同士が出会い、弱いつながりの中で良いつながりができていくと考えています。
――
その理論は、どのようなものですか?
齋藤
この理論は、大震災が起きた時に改めて見直されました。震災が起きた時、支援してくれた人は、隣の人や近しい人だけではありませんでした。
 
「熊本に一回行ったことがあるよ」とか「福島に行ったことがあるよ」という人たちが寄付をしたり、支援をしたり、物資を送ったり、ボランティアで参加したりということがあったことから見直された理論です。

弱いつながりに飛び込む

――
どのようにすれば、弱いつながりを構築できますか?
齋藤
この弱いつながりの中に、自分が飛び込んでいく方法はいくつもあります。学校へ行くのも良いですし、セミナーや講座に参加するのも良いです。
 
ただし、自分が興味関心のあるものに行きましょう。そして、そこで同じような高い意識を持って集まっている人たちと交流するようにしてください。
――
その際、注意すべきことはありますか?
齋藤
ここで大事なのは、あなた自身が自分のビジョンやミッションを見つけていること、または、探している途中であるということです。仮でも良いです。
 
何も無く、ただふらっと行っただけでは、単なる名刺交換会になり、時間の無駄で終わってしまいます。
 
自分の中にある熱い想いがまだ言語化されてなくても、それを色んな人にぶつけることで、想いが伝播し、自分が本当に何をやりたいかをチームの中で見つけることができると思います。
――
齋藤さん自身もそうだったのですか?
齋藤
はい、まだ言語化できなかった状態でも色んなところに飛び込んで、自分の想いを荒々しくぶつけてきました。
 
その時に出会った人たちが、具現化していくストーリーとして僕を見ているからこそ、信頼があって、5年・10年たっても応援してくれたり、付き合ってくれたりしている人がいるっていうのはあると思います。

目的意識を持って行動する

――
漠然と行動するだけではダメなのですね?
齋藤
そうですね、ただセミナーや講座に行くだけではなくて、やはり自分の中に目的意識を持って行くということが重要です。
 
そこに影響を受ける人や共感する人は必ずいるので、その繰り返しをやっていくっていうことが重要なんじゃないかなというふうに思います。
――
繰り返し行うことが重要となるのですね。
齋藤
よく、これは当たり前のことと思われますが、当たり前と思っている人は、こういうことをほとんどやらないんですよね。
 
まず実際にやってみて、その中で体感してみることが重要なんじゃないかなと思います。

弱いつながりから生まれるチーム

――
その中で出会った人たちと、チームをつくっていくのですね?
齋藤
僕が一緒に働いている人たちも、今話したようなプロセスで、関連性の高い講座やセミナーに参加して、自分の想いをたくさんぶつけてきた人たちです。
 
だからこそ、自分の使命とか、自分のワクワクすることの根っこの部分で共感できる人が多いですね。
――
そのような人たちと、どのように仕事をしているのですか?
齋藤
先日、茨城で一緒に講演した三田愛さん(コクリ・プロジェクト、株式会社リクルートライフスタイル じゃらんリサーチセンター 研究員)も、10年前にシリコンバレーから帰ってきたばかりの時に出会った人です。
 
最初は、お互い何も知らなかったけれど、それぞれが目指している北極星や使命感を語り、「地域をより良くしたい。一人ひとりが持っているギフトを社会に還元していこう。」という想いがありました。
 
だからこそ、色んな人に紹介してもらって近づいたり離れたりしながらも、今は一緒に全国で地域リーダーを育成するような事業をしています。

弱いつながりが広がる先に

――
まずは、コミュニティに飛び込むことですね?
齋藤
はい、仮でも良いので、自分の北極星やワクワクすること、使命っていうものをもって、関連性の高いコミュニティに飛び込んでいって、どんどん自分の想いを研ぎ澄ましていくと良いと思います。
 
そうすると、そのゆるく弱いつながりが自然と広がって、本当に必要なタイミングで自分に返ってくるんじゃないかなと思います。まず、それをやってみてほしいですね。

弱いつながりに飛び込む。

使命やビジョンを自分の中にもち、志ある人たちへ発信する。そして、それを繰り返す。

そうしてできた弱いつながりと、そこで生まれるチームが、地域や社会を変えていくのだ。


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